7月1日、国税庁が2016年1月1日時点の相続税路線価を発表しました。

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「相続税路線価」とは、相続税や贈与税の計算のもととなるもので、国税庁が毎年1月1日時点の価格を7月に公表しています。
主要な道路に面した土地1平方メートルあたりの評価額で、国土交通省が毎年3月に公表している、一般的土地取引の指標である「公示地価」の8割程度が目安とされています。
公示地価よりもきめ細かい、全国約33万6000地点がその対象です。

2016年の全国平均は、前年比+0.2%と2008年以来8年ぶりに上昇となり、14都道府県で上昇、下落した33県の大半で下げ幅が縮小しました。
大都市圏では地価が上昇し、地方との二極化が進んでいますが、その一方で地方の地下低下傾向が緩やかになってきています。
ちなみに、福岡県は+0.8%と8年ぶりの上昇であり、上昇率も全国平均を上回りました。

地点別の路線価では、東京・銀座の鳩居堂前が31年連続日本一で、1平方メートルあたり3200万円です。
九州の最高地点は、福岡・天神二丁目の渡辺通りで、1平方メートル当たり560万円(前年比+12.0%)、これは36年連続だそうです。

ところで、2015年1月1日以降に発生する相続の相続税の基礎控除額が変更されているのは、皆さんご存知ですよね。

基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

仮に、相続人が3人で相続税の基礎控除額が4,800万円とした場合、1平方メートルあたり20万円の土地を73坪お持ちであれば、それだけで基礎控除額に達することになります。
もちろん、1次相続であれば配偶者の税額軽減などがありますが、2次相続ではそうもいきません。

路線価は、国税庁のホームページの「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」でみることができます。
気になる方は、この機会に一度自分の自宅や所有地の価格がいくらなのか確認してみてください。