故人が亡くなってから、必要に応じてする手続についてまとめました。
その1として、「改葬」についてと、「葬祭費・埋葬費の申請」についてです。

(1)お墓の改葬(お墓を移したい)

お墓のある故郷から離れた場所で生活しているなどの理由によって、現在遺骨を預けているお墓や納骨堂を別の場所に移すことを「改葬」といいます。
改葬にあたっては、新旧の墓地の管理者との交渉や手続のほかに、市区町村役場での手続きも必要となります。

【福岡市における手続きの流れ】

①改葬許可申請書を2部作成

市役所のホームページから「改葬許可申請書」をダウンロードして、記入例を参考に記入・押印し2部作成します。

②「埋(収)蔵証明」をもらう

現在遺骨を預けている墓地・納骨堂の管理者に「埋葬許可申請書」を提出し、埋(収)蔵証明の欄に記名・押印をもらいます。
埋(収)蔵証明は、2部とも必要です。

③区役所に「改葬許可申請書」を提出

現在遺骨を預けている墓地・納骨堂がある区役所に、「改葬許可申請書」を2部提出します。
許可証の受領印のため、印鑑が必要です。

④遺骨を受け取る

「改葬許可証」を、現在遺骨を預けている墓地・納骨堂の管理者にみせて、遺骨を受け取ります。
許可証は管理者に提示すればよく、渡す必要はありません。

⑤遺骨を納める

新しく遺骨を預ける先の墓地・納骨堂の管理者に「改葬許可証」を提出して、遺骨を埋蔵(収蔵)します。

(2)葬祭費、埋葬費の申請

①国民健康保険加入者または後期高齢者医療制度の加入者が亡くなったときは、葬儀を行った人に対して葬祭費が支給されます。

金額は、自治体によって違いますが、おおむね3~5万円程度です。

申請期日 葬祭のあった日の翌日から2年以内
届出人 葬祭を行った人
届出先 亡くなった人の住所地の市区町村役場
手続きに必要なもの 会葬礼状など葬祭を行った人を確認できるもの、保険証、印鑑、葬祭を行った人の預金通帳

 

②会社員などで健康保険に加入していた場合

・健康保険の被保険者が亡くなったときは、埋葬を行った家族(被保険者に生計を維持されていた人であれば、被扶養者でなくても可)に5万円の埋葬料が支給されます。

・亡くなった被保険者に家族がいないときは、埋葬を行った人に、埋葬料(5万円)の範囲内で、埋葬にかかった費用が埋葬費として支給されます。

・被保険者の被扶養者が亡くなったときは、被保険者に家族埋葬料5万円が支給されます。

※手続先は、亡くなった方の勤務先の管轄協会けんぽ(年金事務局)または健康保険組合ですが、会社の方で手続を行う場合がありますので会社に確認をしましょう。