6月15日、イチロー選手が対パドレス戦の9回、日米通算4257安打目となる2塁打を打ちました。

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ピート・ローズ氏の大リーグ最多安打記録4256本を超えて世界一達成との報道の一方で、「いやいや大リーグオンリーでの4256本と日米通算じゃあ値打ちが違うだろ!」とのピート・ローズ氏の言い分にも一理ありで、なかなか盛り上がっていますね。

ニューヨーク・デイリー・ニューズは、「<世界一>の安打王になったイチローを祝福しよう。ローズは<大リーグ一>のまま。
それでいいじゃないか」と報じたそうですが、うまいことを言うもんですね。

確かに、野球において大リーグが世界最高水準であることに異論はないはずです。
ですから、ピート・ローズ氏ならずとも、他のリーグの記録も含めて比較するのはいかがなものかという意見は、傾聴に値します。
一方で、大リーグのみが最高で、それ以外の記録には価値がないよ、と言われるとちょっと納得しかねますよね。

まあ、参考記録なんだけれども4257本打ったってすごいよね。
せっかくの記録なんだから大人げないこと言わないで、イチローが世界一になったってことで、お祝いしようよ。
でも、まだ大リーグ記録は更新されていないんだから、ローズよ、あんたが大将!だって、大リーグが世界一なんだからさー。
というような、感じでしょうか。

イチロー選手のインタビューをみても、本人はこの記録に関してさして感傷はないようですね。
そんなイチロー選手が、今回の記録達成してもパフォーマンスをしないことが自分の矜持だと思っていたが、チームメイトやファンが祝福してくれたのでヘルメットを取って挨拶をした、と言っていた時に涙ぐんでいたのが印象的でした。
記録それ自体の達成よりも、それを祝福してくれる人たちの存在が、イチロー選手にとっては意味のあることなんでしょうね。

単純比較できない記録だからこそ、過去の二グロリーグの記録が出てきたリ、各国のプロ野球リーグのレベルが論じられたりするわけで、ある意味、そういった議論を噴出させたことが、今回の記録の一番の効果だったような気もします。

ともかく、ここ3年ほどイチロー選手にしては低迷していた成績が、42歳の今年になって盛り返してきていることが驚きです。
開幕前は、今年中の達成は無理なんじゃないのかと勝手に思っていた、大リーグでの3000本安打も見えてきました。
かのピート・ローズ氏も今回の記録に関してはネガティブですが、イチロー選手が野球殿堂入り確実な偉大な選手であることは認めています。
そして、3000本安打達成の時には、イチロー選手も喜んでヘルメット掲げるでしょう。